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NPO法人日本CT検診学会について

日本CT検診学会 理事長 金子昌弘



 CTの開発は画像診断に革命的な進歩をもたらし、病巣の質的な診断のみならず、 各種の疾患の早期発見に役立つことが認められてきました。

 早期発見の重要な目標として肺がんと冠動脈の石灰化があり、前者は本邦において 開発され実際の検診の場にも導入が進められ、後者は主に米国で進歩しその後本邦に も紹介されて普及してきました。

 これらの検査成績や、新しい技術について研究しそれを発表する場として、本学会 は1994年に、「胸部CT検診研究会」として発足し、年に1回の学術集会を開催する とともに、その成果を論文にまとめ年に3回の学会誌の発行を行い、1997年からは年 に1回のセミナーも開催し知識や技術の普及にも努めてまいりました。

 当初の研究対象は肺がんと冠動脈でしたが、その後、肺気腫や早期の肺結核も指摘 できるようになり、胸部および腹部の動脈瘤の診断も容易になり、また内蔵脂肪の定 量的な評価や、骨粗鬆症の診断など対象臓器は全身に広がりつつあります。

 また現在は臓器や目的に応じて5つの専門部会も設置され、それぞれ活発な活動を 続け、マニュアルの発行や病変の取り扱いの指針、あるいはティーチングファイルの 作成なども行っております。

 このような状況の中で、CTでの検診の認定医、認定技師あるいは認定施設の制度 の確立を望む声も高まり、そのためには法人化が必要となって来たために、これらの 動きを受けて2006年より「NPO法人 日本CT検診学会」と名称及び制度の改正を 行い現在に至っております。

 現在会員数は600名を超えており、会員の半数は臨床各科と公衆衛生関係などの医 師ですが、画像処理やコンピュータ関連の工学の研究者、放射線技師、放射線機器 メーカーの研究者、保健師、看護師、臨床検査技師、衛生行政担当者、検診機関の実 務担当者なども少なくなく、その職種は極めて多岐にわたっております。

 このようにCT検診に関わる多くの職種や立場の関係者が一堂に会して議論できる 場は他になく、CT検診を正しい形で全国あるいは全世界に広めていくために、重要 な組織として認められつつあると考えております。

 今後CT検診は単なる病変の早期発見にとどまるのではなく、ハイリスクグループ の抽出と予防的な治療、あるいは生活習慣の指導などにより更に積極的に病気の予防 にも関わっていくとともに、各疾患の超早期所見の解明などから、その発症要因の解 明まで研究を進め、国民の健康増進と福祉の充実のために活動を続けて行く所存であ ります。

 どのように精密な検診が行われていようとも、その検診の受診者が少なくては何の 効果も挙げることはできません。検診は提供する側、受診者側の協力がえられてこそ 効果を発揮できます。本学会ではCTでの検診に関心のあるすべての皆様に広く門戸 を開放しております。検診の提供側のみならず、検診受診者側あるいはCT検診で発 見された患者さん方ご自身の入会と、会の運営への積極的な参加も心からお待ちして おります。

 CTでの検診に関わるすべての関係者の協力でより精度が高く安全な検診、病気の 予防にもつながる検診の開発と普及に今後も努力を重ね、人生の目的半ばで亡くなる 方を一人でも少なくするように致しましょう。

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